FXには、短期から中長期まで様々なトレードスタイルが存在します。なかでも今回お伝えするスキャルピングは、非常に短い期間で何度も取引を行う方法です。
コツさえ掴めば大きな利益を獲得できるスキャルピングですが、安易に始めてしまっては、なかなか勝率を高めていくことはできません。
そこで今回は、FXスキャルピングの基礎知識と、勝率を高めるための7つの方法をお伝えししていきます。この記事を読むだけで、スキャルピングで勝つためのコツを理解できるはずです。
FXのスキャルピング基礎知識|デイトレやスイングとの違いは?
スキャルピングとは、数秒~数分単位で売買を行うトレードスタイルのことです。株式投資のほか、FXでも短期投資の一つの手法としてよく用いられています。
短期投資には、スキャルピングのほかにも、「デイトレード(デイトレ)」と「スイングトレード」の2種類の手法が存在します。こうした短期投資の手法のなかでも、スキャルピングは売買の期間がもっとも短いことが特徴です。
以下に各手法の投資期間を記載しておりますので、まずはそれぞれの違いを見比べてみてください。
- スキャルピング:数秒~数分
- デイトレード:1日(その日に買ってその日に売る)
- スイングトレード:1週間~1ヶ月
このように、短期投資は特定の銘柄を購入してから、それを手放すまでの期間が短い特徴があります。なかでもスキャルピングは、ほんの一瞬で売買を行うため、コツコツと小さい利益を積み重ねていく投資手法といえるでしょう。
FXスキャルピングのメリット・デメリット
FXでは、投資期間が短ければ良い・悪いというわけではありません。同じ短期投資の手法でも、スキャルピングやデイトレード、スイングトレードには、それぞれメリットとデメリットが存在します。
ここでは、FXスキャルピングのメリットとデメリットを紹介していきます。
FXスキャルピングのメリット
FXスキャルピングのメリットは次の4点です。
- メリット(1)テクニカル分析の手法が確立していれば勝率を上げやすい
- メリット(2)ロスカットの頻度を最小限に抑えることができる
- メリット(3)為替変動による時間的なリスクが少ない
- メリット(4)短期間で多くの実践的経験を積むことができる
スキャルピングは超短期売買になるため、ファンダメンタルズ分析よりもテクニカル分析が重視されます。数秒~数分単位の為替の値動きには一定のパターンがあるため、自分なりの確かなテクニカル分析方法があれば、勝率を上げることも難しくありません。
また、スキャルピングは1日に何度も取引をすることになるので、自然に実践的な知識やノウハウが蓄積されていきます。短期間で相場の感覚を掴みたいという方におすすめです。
FXスキャルピングのデメリット
FXスキャルピングのデメリットは次の3点です。
- デメリット(1)テクニカル分析の手法を確立していないと勝つのは難しい
- デメリット(2)ギャンブル的な思考に陥りがち
- デメリット(3)売り時が分からずに買い注文ばかりになりがち
スキャルピングは、テクニカル分析の手法が確立していれば高い利益率を出すことができるスタイルですが、自分なりの手法を見つけるまでがもっとも困難だといえます。慣れないうちは、特定のポジションを得たものの売り時が分からず、買ってばかりになってしまうこともあります。
また、取引回数が多いと負ける回数も増えるため、論理よりも感情が先に立ち、ギャンブル的な思考で取引を行ってしまいがちです。負けたときのリベンジのため、つい感情的に売り買いする気持ちも分かりますが、スキャルピングは冷静で論理的な判断が必要となります。
FXスキャルピングは意外に難しい
FXスキャルピングは、1日の間に何度も取引を繰り返します。簡単そうにも思えますが、スキャルピングで稼ぐのは意外と難しいものです。
その理由として、「取引1回あたりの利益が非常に少ない」ということが挙げられるでしょう。スキャルピングは数秒~数分ごとに決済を行うため、当然ですが、その間の為替の値動きはあまり変動しません。一度の取引で1pips以下の利益幅になることも珍しくないのです。
pipsとは、1銭あたりの利益幅を表す単位です。1pipsだと1銭(0.01円)の利益、10pipsだと10銭(0.1円)の利益幅を表しています。スキャルピングの場合、取引1回あたり0.数pips~10pipsほどの利益幅が一般的です。
FXでは、実質的な手数料であるスプレッドを忘れてはいけません。スプレッドとは売値と買値の差のことで、FX業者で特定の銘柄を買ったときは、必ず売値より買値の金額が高く設定されています。
ほとんどのFX業者では、米ドル/円のスプレッドは0.3銭です。つまり、米ドル/円を買った段階で、必ず0.3銭分のマイナスからスタートすることを表しています。
その状態でスキャルピングを行った場合、1pipsだけ値動きがあったときに決済したとすると次のような計算式となります。
- 1pipsだけ値上がりした:値上がり益1銭-スプレッド0.3銭=利益0.7銭
- 1pipsだけ値下がりした:値下がり損1銭+スプレッド0.3銭=損失1.3銭
このように値上がりしたときの利益よりも、値下がりしたときの損失のほうが金額が高くなります(=期待値が低い)。この損失額を少なく抑えるためにも、スキャルピングでは、少なくとも勝率6割以上を維持しなければなりません。
勝率6割を確保するためには、カンで取引を行うのではなく、論理的なテクニカル分析を駆使することが重要となります。これがFXスキャルピングが難しい理由です。
FXスキャルピングで勝つ7つの方法
FXスキャルピングで勝つ方法は全部で7つです。ここでは、それぞれの方法について詳しくお伝えしていきます。
1.スプレッドの狭い通貨ペアを選ぶ
FXスキャルピングで勝つためには、できるだけスプレッドの狭い通貨ペアを選びましょう。FXは、通貨ペア(とFX業者)によってスプレッドの設定値が異なります。特に、米ドル/円はもっともスプレッドが狭い傾向にあるため、初心者のうちはこの通貨ペアから始めることをおすすめします。
2.取引数の多い時間帯を狙う
取引数の多い時間帯を狙うのも、スキャルピングで勝つためのコツです。特に、15時~翌1時までの間は取引数がもっとも多いため、FXの売買をしやすい時間帯といえます。取引数が多いと各銘柄の流動性も高くなるため、数秒~数分単位の取引でも利益幅が大きくなるのです。
3.小さく何度も勝つことを心がける
FXのスキャルピングは、小さい利益をコツコツと積み上げていくことが大切です。スキャルピングは取引回数が非常に多いため、勝率を100%にすることは絶対にできません。しかし、10回の取引を行って7~8回だけでも勝つことができれば、中長期の投資期間のトータルで利益をあげることが可能です。
4.迷わず損切りする
FXスキャルピングで勝つためには損切りを徹底しましょう。
スキャルピングで大切なことは、いかに大きな利益を出すことかではなく、いかに損失を少なくできるかということです。そのためには、一度の取引で損失が出ようと、数秒~数分というスキャルピングのルールに則って必ず決済することです。
逆に損切りを渋っていると、損失がどんどん拡大して手が付けられないようになります。損失が資金の2%に達した時点で決済する「2%ルール」などが有効なので、ぜひご活用ください。
5.1分足・5分足チャートを活用
FXスキャルピングでは、1分足や5分足でチャート分析を行いましょう。数秒~数分で取引するスキャルピングは、日足や週足では期間が長すぎるため、正確なトレンドを把握することができません。
6.テクニカル分析を活用
FXスキャルピングでは、ファンダメンタルズ分析よりもテクニカル分析が有効です。特に、「移動平均線」で相場全体のトレンドを把握することができ、「ボリンジャーバンド」で売買の正確なタイミングを掴むことができるため、少なくともこの2種類は覚えておきましょう。
7.スキャルピングに最適なFX業者を選ぶ
最後に、最適なFX業者を選ぶこともスキャルピングで勝つためには欠かせません。FX業者によって、スプレッドの範囲や利用できる分析ツールに違いがあるからです。
以下でスキャルピングに最適なFX業者を紹介していますので、そちらもご参考にしてみてください。
スキャルピングに最適なFX業者
スキャルピングに適したFX業者は次の5つの特徴を持ちます。
- 主要銘柄のスプレッド範囲が狭い
- テクニカル分析に役立つツールが多数用意されている
- 通貨の流動性と約定率が高い(取引が成立しやすい)
- 取引成立までのタイムラグが少ない(処理の反映が速い)
- スキャルピング公認(スキャルピング認可外のFX業者もあるので注意)
ここでは、上記の特徴を備えた2つの取引所を紹介していきます。
1.JFX
JFXは、あらゆる面でスキャルピングに向いているFX業者です。
米ドル/円のスプレッドは0.3銭と業界でも最安値クラスとなります。また、約定率は99.9%、約定までの処理時間は最短0.001秒とスピーディな取引が可能で、取引量やシステム面の心配は要りません。
約定とは、FXの取引が成立することを表します。FXは注文すれば必ず取引が成立するとは限らず、必ず買いたい人と売りたい人がいて成り立ちます。約定率の高いFX会社ほど、投資家が意図した通りに売買が成立するということです。
国内では数少ないスキャルピング公認のFX業者なので、取引数量の上限を気にすることなくスキャルピングを実施することができます。
2.DMM FX
DMM FXもスキャルピングに向いたFX業者の一つです。
DMM FXは、2019年10月15日より、米ドル/円のスプレッドが0.3銭から0.2銭に変更しました。米ドル/円は業界でも最安値のスプレッド水準となるため、コスト管理が重要なスキャルピングに向いています。
また、DMM FXの口座数は70万を超え、国内最大のFX業者です。ユーザー数の多さは取引量や流動性の高さに結び付くため、スキャルピングでも有利になりやすいといえます。
【まとめ】FXスキャルピングを覚えれば短時間で大きな利益に!
FXスキャルピングは、超短期間に何度も取引を行うトレードスタイルです。しっかりとテクニカル分析の手法を確立していれば、短い間で大きな利益を獲得することも夢ではありません。
今回お伝えしたスキャルピングで勝つ7つの方法と、スキャルピングに最適な業者を参考に、まずは小額からスタートしてみてはいかがでしょうか。
また、当サイトでは、FXに関する手法を徹底的に学べるメルマガ講座を配信しています。今回学んだスキャルピングなどの投資手法に関する内容もあるので、ぜひそちらもご確認ください。
コメントを残す